## メディア論 * [[ルーマンの社会システム理論まとめ方]]で予告した通り、ルーマン理論をまとめ始めたい * とはいいつつ、意外にメディア論について語ってくれている論文を探せていない * ルーマンの社会理論において、メディアは以下４つ（春日、1981） * http://hdl.handle.net/10112/14545 * ** * このうち左下の欄の所有権／貨幣と芸術は，特殊問題ごとに異なったメディアが発達する例を与えている。この欄は，他者が選択的に行為し，自我はその選択を単に体験するという状況を示しているが，他者の行為が稀少な財の占有という形をとるばあいには所有権／貨幣メディアが， 同じく他者の行為がその選択性の追体験を強要する対象（作品）の任意制作という形をとるばあいには芸術メディアが，それぞれ発達するのである。 * 春日の論文は「権利」の話に終始している * 個人的には、このメディアを「所有している人」が「権利」を有するのか「義務」を負うのかが重要な分岐点なのではと思われる * 真理は問われる「義務」を負う * 愛は行使する「権利」を持つが、使い方を問われる「義務」は負わない * 貨幣は行使する「権利」を持つが、使い方を問われる「義務」は負わない * 権力は行使する「権利」を持つが、問われる「義務」も負う ## コミュニケーション論 * コミュニケーション * ルーマンのコミュニケーション論で重要なのは、二値的な価値規範を、否応にもコミュニケーションそれ自体が生み出してしまうということ（そしてそれが基底的自己言及を成している） * そして全ての社会システムがそうであるように、ソフトウェアのコミュニティも、ビジネスの会社も、同様にコミュニケーションによって構成されている * だとすると、重要なのは何が「Yes」で何が「No」とされるのか、これを生み出している前提に当たる部分ではないか * おそらくソフトウェアは有用さが全ての前提にある * なぜなら有用でさえあれば、そこには需要があり参加のインセンティブがあり、誰かしらがシステムを継続するから * 有用で無ければ関心すら向けられない、退場 * 問われる（義務）すら負えないなら退場 * 一方でビジネスは資金繰りが全ての前提にある * なぜなら倒産しなければビジネス継続できるから * 上場企業であれば、さらに利益が全ての前提にある * 売上ないなら退場 * 持ってなければ（権利ない）退場 * この違いなのではないか * コミュニケーション出来ない人は締め出される ---- * オープンソフトウェア * シェアしたいインセンティブは１人で義務を負いたくない（生態系の維持）というのはありそう * その力を誰もが享受できるようにする、というのが表向きだが、義務を軽減させたい（みんなの責任に戻していく）負担軽減したい * マイクロソフトは全て責任を引き受けているとみることもできる（えらい？） * 昔は年貢を納めているときとか、真理どころではない（資金繰り＝シビア） * 左下から、真理、愛、権利を見ている（遠い）世界だった * お坊さんやキリストが真理を説いている感じ * 豊かになることで、真理側から動くことができるようになった * たくさんの人がそこから動ける * ただ、レッド組織がまだ沢山あるせめぎ合い * 真理システムが独立するくらい社会が豊かになっている、というのを宣言しておかないと、ビジネスの厳しい面を忘れてしまう可能性がある * コミュニケーションの在り方が社会と繋がっている * 例えばインセンティブの話も * **** * 左読みと右読みの話が、この左側の表の上下を行ったり来たりする橋渡しをするのではないか * [[motoi|定金さん]]も真理側、トレハロースを生み出す微生物＝バイオ工場 * コパもユニバもこの両面を追求するところが相通じている * そうすれば、マイクロソフトを叩く、オープンソースを崇拝する、という二元論から離れられるかもしれない * コンビニを励ます * ６秒に一回おにぎり捨てているが、良い面沢山ある * 代理店の動き方：失敗したらコンサルのせい、上手く言ったら自分の手柄 * 犯罪まがい＝真理の真逆 * 中身がどうであれ手柄が上がっていく手法 * *