最近になってDiscord向けのボットを作ってそれを運用し始めたことは、私の技術者人生的に新鮮な経験でした。提供する価値を定め、技術選定をして、持続可能性を考えるといった一連の流れは小規模であれど、一般的に企業やコミュニティが提供するアプリケーションの姿にほかなりません。
とはいっても、多くの人はもっと手軽で簡単にボットを作りたいと願っているはずです。そのためインターネットのあちこちでは、まず実現することを目標として、ある言語やライブラリによる実装例が公開されています。近年ではアジャイル的な考えが浸透して「まず動くものを作れ」とはよく言われますが、多面的な視点や知識がないと、作ったはいいものの運用コストがかかったり、改修に多くの手間が発生したりします。
そのため、この企画ではこれから新しくDiscordボットを作ろうと考えている人向けになるべく端的に体系的な内容を提供して、より最適な選択ができるように、How-Toを連載していくことにしました。全部で何回になるかは今のところわかりませんが、私がこれまで仕事や趣味で大小様々なアプリケーションを作ってきた経験を踏まえて解説していきます。
最後にですが、以下に持ち物リストを書いておいたので、忘れずに持参してください。
【持ち物リスト】
- 最低限のプログラミング技術 (JavaScript)
- ある程度の英語の読解力
- やる気
[[第2回 提供価値を考える]]