Obsidianでは、アプリケーション内で様々なアクションのトリガーとして利用可能なカスタムURIプロトコル `obsidian://` をサポートしています。これは通常、MacOSとモバイルアプリにおける自動化やアプリケーションをまたいだワークフローに使用されています。 Obsidianがインストールされている場合、このリンクは使用デバイス上でアプリケーションを開きます。[これをクリックしてみてください](obsidian://open) ## Obsidian URIのインストール オペレーティングシステムが `obsidian://` URIをObsidianのアプリケーションにリダイレクトすることを確認するために、特別な手順の実行が必要な場合があります。 - Windowsでは、アプリケーションを一度実行するだけで十分です。これによりWindowsのレジストリに `obsidian://` のカスタムプロトコルハンドラが登録されます。 - MacOSでも、アプリケーションを一度実行するだけで十分ですが、アプリケーションのインストールバージョンが0.8.12かそれより新しいものである**必要**があります。 - Linuxでは、より多くの手順が必要です。 - 最初に、`obsidian.desktop` ファイルを作成してください。詳しくは[こちら](https://developer.gnome.org/integration-guide/stable/desktop-files.html.en)を参照してください。 - AppImage installersを利用している場合には、`Obsidian-x.y.z.AppImage --appimage-extract` を使ってそれを展開する必要があるかもしれません。次に、`Exec` ディレクティブが展開された実行可能ファイルを指していることを確認してください。 ## Obsidian URIを利用する Obsidian URIは典型的に次のようなフォーマットです。 ``` obsidian://action?param1=value&param2=value ``` - `action` は通常、実行したいアクションを指定してください。 ### エンコーディング ==重要== 値が正しくURIエンコードされていることを確認してください。例えば、スラッシュ `/` は `%2F` として、スペースは `%20` としてエンコードされる必要があります。 間違ってエンコードされた特殊文字はURIによる解釈を損なう可能性があるため、上で述べたことは特に重要です。詳細については [こちら](https://en.wikipedia.org/wiki/Percent-encoding)を参照してください。 ### 利用可能なアクション #### アクション`open` 説明: Obsidianの保管庫を開き、保管庫内でファイルを開くことも可能です。 指定可能なパラメータ: - `vault`: これには保管庫の名前かIDのどちらかを指定ができます。 - 保管庫の名前は単に保管庫のフォルダの名前です。 - 保管庫のIDはランダムに保管庫へ割り当てられた16文字のコードで、このIDはコンピューター上のフォルダごとに一意となっています。例えば、 `ef6ca3e3b524d22f` というようになっています。このIDを見つける簡単な方法はまだありませんが、将来的に保管庫のスイッチャーで提供される予定です。現在は、Windowsの場合は `%appdata%/obsidian/obsidian.json` で見つけることができます。MacOSでは、`%appdata%` を `~/Library/Application Support/` に、Linuxでは、`%appdata%` を `~/.config/` に置き換えてください。 - `file`: これにはファイル名か、保管庫のルートから特定のファイルへのパスのどちらかを指定できます。 - ターゲットファイルをリンク解決するため、Obsidianは保管庫内での通常の `[[ウィキリンク]]` と同じリンク解決システムを使用します。 - ファイル拡張子が `md` の場合には、拡張子を省くことが可能です。 - `path`: これにはファイルに対しての絶対パスを指定できます。 - このパラメータを使うと `vault` と `file` の両方をオーバーライドします。 - これによってアプリケーションは指定されたファイルパスを含む最も明確な保管庫を検索します。 - 最後にパスの残りの部分を `file` のパラメータで置き換えます。 例: - `obsidian://open?vault=my%20vault` これは `my vault` という保管庫を開きます。保管庫がすでに開かれている場合にはウィンドウにフォーカスします。 - `obsidian://open?vault=ef6ca3e3b524d22f` これは `ef6ca3e3b524d22f` というIDで識別された保管庫を開きます。 - `obsidian://open?vault=my%20vault&file=my%20note` これは `my note` が `my note.md` というファイルで存在することを仮定して `my note` というノートを保管庫 `my vault` から開きます。 - `obsidian://open?vault=my%20vault&file=my%20note.md` これも同様に `my note` というノートを保管庫 `my vault` から開きます。 - `obsidian://open?vault=my%20vault&file=path%2Fto%2Fmy%20note` これは保管庫 `my vault` の中から `path/to/my note` に位置しているノートを開きます。 - `obsidian://open?path=%2Fhome%2Fuser%2Fmy%20vault%2Fpath%2Fto%2Fmy%20note` これは `/home/user/my vault/path/to/my note` というパスを含むあらゆる保管庫を探します。次にパスの残りの部分が `file` パラメータに渡されます。例えば、保管庫が `/home/user/my vault` に存在していたとき、これは `file` パラメータに `path/to/my note` を設定したことと同じことになります - `obsidian://open?path=D%3A%5CDocuments%5CMy%20vault%5CMy%20note` これは `D:\Documents\My vault\My note` というパスを含むあらゆる保管庫を探します。次にパスの残りの部分が `file` パラメータに渡されます。例えば、保管庫が `D:\Documents\My vault` に存在していたとき、これは `file` パラメータに `My note` を設定したことと同じことになります #### アクション`search` 説明: 保管庫で検索ペインを開き、オプションとして検索クエリを実行できます。 指定可能なパラメータ: - `vault`: これは `open` のアクションと同じく保管庫の名前かIDのどちらかとして指定ができます。 - `query` (オプション): これに検索クエリを指定し実行します。 例: - `obsidian://search?vault=my%20vault` これは保管庫 `my vault` を開いて、検索用ペインを開きます。 - `obsidian://search?vault=my%20vault&query=MOC` これは保管庫 `my vault` を開いて、検索用ペインを開き、さらに `MOC` を検索します。 #### アクション `new` 説明: 保管庫内にノートを新規作成し、オプションとして特定の内容を追加できます。 指定可能なパラメータ: - `vault`: これには `open` アクションと同様に保管庫の名前かIDのどちらかを設定できます。 - `name`: これには作成されるファイル名を指定できます。これが指定されている場合には、ファイルの作成場所は「新規ノートの作成場所」の設定に基づいて選択されます。 - `file`: これにはファイル名称を含んだ保管庫への絶対パスを指定できます。指定した場合には `name` をオーバーライドします。 - `path`: これにはグローバル絶対パスを指定できます。`open` アクションの `path` オプションと同様に機能し、`vault` と `file` の両方をオーバライドします。 - `content` (オプション): ノート内容。 - `silent` (オプション): 新規ノートを開きたくない場合にはこれをセットしてください。 例: - `obsidian://new?vault=my%20vault&name=my%20note` これによって `my vault` を開き、`my note` という名称のノートを新規作成します。 - `obsidian://new?vault=my%20vault&path=path%2Fto%2Fmy%20note` これによって `my vault` を開き、`path/to/my note` にノートを新規作成します。 #### アクション `hook-get-address` 説明: [Hook](https://hookproductivity.com/)を利用する際の最終段階です。現在フォーカスされているノートのマークダウンリンクを `obsidian://open` URLとしてクリップボードにコピーします。使い方: `obsidian://hook-get-address` 指定可能なパラメータ: - `vault` (オプション): これには保管庫の名前かIDを指定できます。このパラメータが与えられない場合には、現在もしくは最後にフォーカスした保管庫が指定されます。 ## 短縮フォーマット 上記のフォーマットに加えて、保管庫とファイルを開くのに二つの「短縮」されたフォーマットが利用可能です。 - `obsidian://vault/my vault/my note` は `obsidian://open?vault=my%20vault&file=my%20note` に相当します。 - `obsidian:///absolute/path/to/my note` は `obsidian://open?path=%2Fabsolute%2Fpath%2Fto%2Fmy%20note` に相当します。